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ノルアドレナリン とは? ADHDの原因の一つなの?

公開日
更新日

 
執筆 :Mocosuku編集部
 
 
ノルアドレナリン って聞いた事がありますか?
ADHDの原因の一つとして、ノルアドレナリンの不足が指摘されています。 ADHDの人は、一般人と比較すると神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンの量が、少ないことが、判明しています。このことが、ADHDを引き起こしているのではないかという仮説があります。この記事では、ADHDの一つの原因と想定されるノルアドレナリンについて説明します。
 
 

ノルアドレナリン とは

ノルアドレナリンとは神経伝達物質の一つです。神経伝達物質とは、神経細胞(ニューロン)間にある、シナプスが放出する化学物質で、この化学物質により、次の神経細胞(ニューロン)に電気信号が伝わります。
 
 

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ノルアドレナリン の役割は

ノルアドレナリンは、「怒りのホルモン」という俗称をもち、神経を興奮させる働きがあります。
 
主な作用としては以下に示したとおりです。
 
・神経を緊張・興奮させる
・やる気、意欲を高める
・長期記憶を高める
・学習意欲を増す
・アドレナリンの分泌を促す
※ノルアドレナリンとアドレナリンは、共にカテュールアミンという化学物質系に属し、チロシンというアミノ酸が原料です。この2つのホルモン物質は、名前は似ていますが、相違点があります。
・アドレナリンの分泌は殆ど副腎髄質で行われるが、ノルアドレナリンは、副腎以外でも分泌する。
・アドレナリンは、筋肉や血管に影響し、運動能力を向上させるのに対し、ノルアドレナリンは、脳に作用して、感情に影響を与える。
・アドレナリンは、ドーパミン、ノルアドレナリンを経て作られる
・覚醒させる
・心拍数・血圧を上昇させる
・ストレス耐性を向上させる
・食欲を低下させる
・緊急事態においては痛みを鈍らせる
 
 

ノルアドレナリンは、自らの命を守る

動物は危険を認識すると、ノルアドレナリンの分泌が高まり、集中力、判断力が高まり、逃げる、戦う等外敵等の脅威に対抗した動きを高めます。
 
人間については、ノルアドレナリンは、交感神経系を興奮させ、心と体を覚醒させ、様々なストレスに対応する作用があります。ノルアドレナリンが、分泌されると、緊張感を覚え、意欲、集中力が高まります。
 
また、ノルアドレナリンには、ストレスを体験した状態を学習し、ストレスに順応するという効果もあります。ストレス耐性がつくことにより、どんな状況でも安定したリーダーシップを発揮する事が可能になります。ノルアドレナリンのこの性質を指して、「性格形成ホルモン」と呼ぶ事もあります。
 
このようにノルアドレナリンが適度に分泌された場合は、優れた判断能力を発揮し、ストレス耐性を高め、危機に強いリーダーシップを持って立ち向かうという効果があります。
 
 

ノルアドレナリン が足りないとどういう影響がある?

ノルアドレナリンが足りない場合以下のような症状を生じます。
・意欲・判断力が鈍化する
・気力、関心が衰える
・仕事・学習の効率が低下する
・注意力が不足する
・低血圧になる
・貧血になる
・立ちくらみ、めまいを起こす
・朝起きる事が難しくなり、夜は寝つきが悪くなる
 
このように、ノルアドレナリンが不足すると、精神的には、抑うつ状態が顕著に現れ、うつ病になる可能性も出てきます。ノルアドレナリンが不足する原因としては、避ける事が難しいストレスフルな環境に長期間いるといった、継続的かつ過度なストレス状況が考えられます。こういった場合、職場、学校、家庭等での状況を見直し、改善することが必要です。
 
 

ノルアドレナリンが過剰に分泌された場合

ノルアドレナリンが過度に分泌されると、不安イライラの増幅、攻撃性、恐怖感、落ち着きのなさ等ネガティブな傾向が現れます。深刻なストレス状況にある場合にはそのストレスによる相乗効果により、ノルアドレナリンの過剰分泌を促進し、常にイライラしている状態が続く可能性があります。
 
このノルアドレナリンの過剰分泌がストレスにより継続し、長期間に渡る場合は、結果としてノルアドレナリンの枯渇という状況に陥ります。その場合は、ストレスに立ち向かう意欲を失い、無気力状態になったり、些細な事に過敏に反応する、攻撃性をしめす、逃避反応を示す等反応の異常性が増してしまいます。
 
このようにノルアドレナリンの過剰分泌は、減少や枯渇へと転じる可能性を生み、減少・枯渇の状態となると、普段は気にならないレベルの音やにおい等些細なことも気になり、キレやすくなる、恐怖、自殺観念、脅迫観念、不安感等のネガティブな感情に支配される等の状態になります。
 
また、ノルアドレナリンの減少・枯渇によりストレスを受けて分泌されるコルチゾールが過剰に放出され、脳内の海馬細胞を破壊、萎縮させます。海馬の萎縮は、アルツハイマー型認知症、うつ病、PTSDの症状で、
認知機能の低下を引き起こします。
 
 

ノルアドレナリンの分泌量を適正に

ノルアドレナリンの分泌は、過剰でも過小でも心身に良くありません。ノルアドレナリンの分泌量を適正に保つ事が重要です。
 
 

ノルアドレナリン の原料はどう補給する

ノルアドレナリンの原料は、フェニルアラニン、チロシン等のアミノ酸ですが、こういった物質は、大豆、牛乳、魚の赤み等に含有されています。こういった成分を吸収する為には、ビタミンB6や鉄分が必要です。
 
タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取することにより、ノルアドレナリンの原材料を補給する事が出来ます。
 
 

ノルアドレナリン をコントロールする

セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンは、三大神経伝達物質と言われ、相互に関係しあっています。特に、セロトニンはノルアドレナリンとドーパミンの過剰分泌を抑えてバランスをとるコントローラーとしての機能があります。
 
セロトニンを増やし、ノルアドレナリンの働きを正常に保つためには、適度な運動、充分な睡眠、趣味など夢中になれる対象を見つけ没頭する…等が重要です。
 
 

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